海外発送を検討していると、
- 「いろんな業者があって、どこを選べばよいのか分からない」
- 「送れる荷物のサイズや、送れない物の制限などが分からない」
と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、主要な海外発送手段とその注意点を分かりやすく解説します。
海外在住の友人へのプレゼント発送や、ECサイトを通じての国際配送を検討している方にとって、実用的な情報が満載です。
海外発送の方法と業者の特徴比較

海外へ荷物を送るには、さまざまな配送業者やサービスがあります。それぞれに料金、配送スピード、対応可能なサイズ・重量、サービス対象国などが異なります。
配送方法を大きく分類すると以下の3つに分けられます:
区分 | 主な業者 | 特徴 |
---|---|---|
国際郵便 | 日本郵便 | 公的機関が運営。料金は安価で信頼性が高く、個人利用に向いている。 |
国内宅配業者による国際配送 | ヤマト運輸・佐川急便 | 日本の宅配業者が提供する海外発送サービス。法人向けの制限がある場合も。 |
国際宅配業者 | DHL・FedEx・UPS | 自社の航空ネットワークを活用。スピード重視・高付加価値でビジネス向き。 |
業者ごとの料金・スピード・追跡可否などを比較した早見表:
発送方法 | 業者 | 目安価格(東京→アメリカ 5kg) | 配送日数 | 追跡機能 |
---|---|---|---|---|
EMS | 日本郵便 | ¥15,100 | 約12日 | あり |
航空便 | 日本郵便 | ¥14,200 | 約14日 | あり |
船便 | 日本郵便 | ¥5,400 | 2〜3ヶ月 | あり |
国際宅急便 | ヤマト運輸 | ¥6,300 | 約4〜6日 | あり |
飛脚国際宅配便 | 佐川急便 | ¥18,590 | 約2〜5日 | あり |
DHL Express | DHL | ¥45,030 | 約2〜4日 | あり |
Int'l Priority Express | FedEx | ¥38,050 | 約1〜3日 | あり |
Worldwide Express | UPS | ¥47,850 | 約1〜3日 | あり |
※料金は目安であり、補償や追加オプション、燃油サーチャージなどにより変動します。
業者別の詳細解説

日本郵便(Japan Post)
- 特徴:国際機関UPU加盟の公的配送会社。料金は比較的安く、個人利用向け。
- 配送手段:
- EMS(最速)
- 航空便(標準)
- 船便(最安・最遅)
- サイズ制限:最大30kg、長さ1.5m以内
- 書類送付:基本的にEMSのみ信書が送れる
- 書類類:税関告知書、インボイス(30万円未満は申告不要)
ヤマト運輸(Yamato Transport)
- サービス名:国際宅急便
- 対応国数:200カ国以上
- 特徴:比較的安価。法人専用のため、個人利用には制限あり(国によって不可)。
- サイズ制限:160cm以内、25kgまで
- 注意点:アジア・中南米・中東などで個人利用不可の国あり
佐川急便(Sagawa Express)
- サービス名:飛脚国際宅配便
- 対応国数:220カ国以上
- 特徴:個人利用可能国が多く、サイズ制限が緩め。料金は高め。
- サイズ制限:260cm以内・50kgまで
- 注意点:ロシア・ブラジルは個人配送不可
DHL
- 本拠地:ドイツ
- 強み:スピードと安定性。EMS非対応国にも発送可能。梱包資材無料。
- サービス名:DHL Express Worldwide
- サイズ・重量制限:1梱包あたり70kgまで、サイズは120×80×80cm
- 対応国数:228以上
FedEx
- 本拠地:アメリカ
- 航空ネットワーク:自社航空機670機+650空港
- サービス名:FedEx International Priority® Express
- 配達日数:最速で翌日AM配達
- 梱包材:種類豊富、有料オプションあり
- サイズ・重量制限:幅274cm、重量68kgまで
UPS
- 本拠地:アメリカ
- 対応国数:200カ国以上
- サービス名:UPS Worldwide Express
- 配送スピード:FedEx同等。DHLと並び高速・高精度
- サイズ制限:最長辺+胴回り=400cm以内、重量70kg以内
- 特記事項:法人・中小事業者向けプランが豊富
目的別おすすめ配送方法

どの配送方法が適しているかは、「荷物のサイズ」「緊急度」「コスト」「内容物」によって異なります。以下の表に、主な選択基準に応じた推奨方法を整理しました:
発送目的 | 推奨配送方法 | 解説 |
---|---|---|
小さい荷物を安く送りたい | 日本郵便(航空便・船便) | 小型・低価格商品に最適。追跡も可能で安心。 |
とにかく急ぎで届けたい | FedEx/UPS/DHL | 自社航空便でスピード配送。最短1〜2日で到着。 |
コストを抑えつつある程度のスピードがほしい | EMSまたはヤマトの国際宅急便 | バランス型。5〜6日で到着することが多い。 |
ビジネス書類や契約書類の送付 | FedEx/UPS/DHL | 書類専用プランあり。追跡性・信頼性ともに高い。 |
大型・重量物の輸送 | DHL/FedEx/UPS | サイズ制限が大きく、法人取引にも適応。 |
長期保存・急ぎでない荷物 | 日本郵便(船便) | 配送に時間はかかるが送料が安い。非緊急用途に。 |
✅ ポイント:
- 個人間のギフトや単発利用なら「EMS」が総合的にバランス良し。
- 定期的に商品を発送するビジネス用途なら「FedEx・DHL・UPS」がおすすめ。
発送時の注意点(禁制品・必要書類・価格変動)

1. 禁制品(送れない物)
配送業者ごとに制限されているアイテムがあります。以下は代表例です:
業者 | 禁制品の例 |
---|---|
日本郵便 | 花火・スプレー・香水・バッテリー・アルコール類(24度以上) |
ヤマト運輸 | 食品、動植物、医薬品、貴金属など |
佐川急便 | ヤマトと同等。危険物・生ものNG |
DHL | 動物、現金、銃器、薬物 |
FedEx | 麻薬、遺骨、ポルノ、著作権侵害物 |
UPS | 火薬、CBD製品、象牙、紙幣、切手など |
※航空機輸送の安全上、バッテリーやスプレー類はほぼ全社でNGです。
2. 必要書類
国際発送には通常以下の書類が必要です:
書類名 | 説明 |
---|---|
送り状(ラベル) | 送付先・品目・重量などを記載 |
インボイス(商業送り状) | 商品の明細・価格・原産国などを記載 |
税関告知書 | 主に郵便局(EMS)で使用。インボイス代替 |
✅ UPSのみ:一部商品に原産地証明書の提出が必要。
💡 書類は手書き不可。各社の専用フォーマットを使用しましょう。
3. 発送コストの変動要因
海外発送は、以下の要因で料金が大きく変動します:
- 関税:国・品目によって課税額が異なります
- 燃料サーチャージ:航空燃料価格の変動に連動
- 保険・補償オプション:高価な商品には加入が推奨されます
- 返送・再配達コスト:住所不備や受取拒否で発生
- 繁忙期料金:年末年始などは価格が高騰する傾向あり
発送代行サービスの概要と活用方法

発送代行サービスとは?
海外発送の梱包・書類作成・業者選定などを一括で代行してくれるサービスです。個人事業主・EC運営者・副業クリエイターに特に人気があります。
自分で発送 vs 発送代行
項目 | 発送代行 | 自分で発送 |
---|---|---|
コスト | 手数料ありだが、送料が安くなることも | 梱包費・送料のみ |
手間 | ラベル作成・業者比較など全て代行 | すべて自分で対応 |
柔軟性 | 契約条件により制限あり | 完全自由だが経験が必要 |
スケール対応 | 複数商品でも効率的 | 手動対応では限界あり |
専門性 | 海外発送のプロが対応 | 学習・試行錯誤が必要 |
こんな方におすすめ
- 海外販売を始めたばかりのEC事業者
- 個人でハンドメイド作品を販売している人
- 複数の国へ頻繁に発送する方
- 本業が忙しく、発送作業に手をかけたくない方
具体的な導入メリット(例:ウルロジ)
- 1点から対応可能:通常法人契約が必要なDHL・FedEx・UPSのサービスを小口でも利用可能
- 料金が割安に:大口契約により個別利用よりも送料が安くなるケースが多い
- 書類作成サポートあり:英語インボイス作成なども支援
- 追跡・返送対応も完備:トラブルにも強い
注意点
- 利用前に最低利用量や契約条件を確認
- 個人情報・税関関連の取り扱いに十分注意
✅まとめ:賢く選ぶ海外発送
- コスト重視:日本郵便(EMS・航空便)
- スピード・信頼性重視:FedEx・UPS・DHL
- 手間を省きたい・拡大したい:発送代行サービス